コレットの地中海レシピ

シドニ=ガブリエル・コレット 村上葉(翻訳)

素朴で豊穣な、昔ながらのフランス料理の真髄がここに
 
踊り子をしながら、シャネルなどと交流し、自立した女性の先駆けとして、時代の先端を歩み、創作活動を行ったコレット。プロヴァンスの野菜を、パリのパレ・ロワイヤルで楽しんだというグルメの先駆けでもあった女性作家による、おいしいエッセイ。

 
この人は一昔前の超人気作家、別荘くらい持ったっていいではないか。それがプロヴァンスの家で、幸福の思い出がいっぱい詰まっている。恋の話なんて3行で済んでしまうが料理は一生ものだ。ここにある子羊(アニヨー)を11時間かけて煮込む一品、すぐにも試してみたい。ー池澤夏樹
 
シドニー=ガブリエル・コレット (Sidonie-Gabrielle Colette)
1873年フランス、ブルゴーニュ地方のサン=ソーヴル=アン=ピュイゼーに生まれ、1954年パリに没する。 最初の夫、ウィリーとともに、「クローディーヌ」ものを書いて作家デビュー。その夫と離婚後、パントマイム役者や踊り子として生計をたてる傍、その華麗な恋愛遍歴をもとに執筆活動を行う。マルセル・プルーストやアンドレ・ジッドにその作品を賞賛され、交流のあったシャネルやマリー・ロー ランサンとともに自立した女性の先駆けとしてシンボル的存在であった。主な著書に『青い麦』(1922年)、『シェリ』(1920年)、『踊り子ミツ』(1919年)など多数ある。

 
【目次】
地中海のていねいな暮らし
1 葡萄の木のある家
  ―― 地中海の田舎にわたしの家をつくった頃
2 「ベラヴィスタ」と呼ばれる地中海の宿の女主人たち
  ―― わたしの家が出来るまでの序   
3 地中海はわたしの台所
  ―― 森の薪を燃やして魚を焼く宵   
4 わたしの田舎の家からの遠足
  ―― 夏草のなか廃虚の僧院へ三世紀をさかのぼる 
5 プロヴァンスの優しい休息
  ―― 炉を焚いて炎と語るパントマイム   
6 炉の灰に埋めてローストチキンはできあがる
  ―― フランスの美味の基本理念   
7 昔風牛肉煮込みはおさとうを入れるだけ
  ―― マダム・イヴォンヌは講釈しない   
8 世紀末、乳母のお乳を吸わされたわたし
  ―― そして子供時代のおやつは   
9 もう料理レシピはうんざり
  ―― コレットさんの『ヴォーグ』誌の料理記事  
10  葡萄酒は冬の宵ごとたのしく煮え立っていた
  ―― わたしのブルゴーニュ   
11、はしばみの沈黙におもう子供時代への挽歌   

コレットとその仲間たち
12 シャネルにコートを作ってもらう   
13 マルセルプルーストからコレットへ   
14 コレットよりマリーローランサンへ   
15 ファルグ氏が語るコレットへの讃歌
  ―― 幸せを世紀の末まで語りつぐ女 

154ページ
出版社: 水声社 (2019年12月)
装幀:滝澤和子

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