滑稽探索 田河水泡の研究とコレクション

期間:2017年11月18日(土)〜2018年1月21日(日)
会場:町田市博物館

身寄りのない捨て犬の野良犬黒吉が、へまや失敗を繰り返しながら元気いっぱいに生きていく漫画『のらくろ』は、1931年から『少年倶楽部 1月新年特大号』にて連載がはじまり、10年以上にわたる長期連載となって一世を風靡しました。この『のらくろ』をはじめ『蛸の八ちゃん』『凸凹黒兵衛』など次々と人気漫画を描いた作者の田河水泡(本名:高見澤仲太郎 1899-1989)は現在の墨田区立川に生まれ、町田で晩年を過ごしました。長く滑稽を描く仕事に携わってきた水泡は滑稽とは何か、どうして滑稽と感ずるのかなどを調べてみたいと思うようになり、その研究は『滑稽の構造』(講談社、1981年)と題され出版されました。また、日本の滑稽史を探る研究は『滑稽の研究』(講談社、1987年)として世に出ました。水泡は滑稽研究のために、江戸時代から昭和にかけての、滑稽を描いた浮世絵や草双紙、風刺画などを数多くコレクションしていました。こうした作品や資料は研究が一区切りした後、地元・町田市の博物館である当館へと寄贈されました。
本展覧会では田河水泡の歩みやコレクションを紹介しながら、その研究をたどります。

町田市博物館ウェブサイトより)